今週はなぜかアメ車トラックが多く入庫しています。
面白いので会社の前に並べ記念撮影。
大きなお尻が並んでいる姿は像のようでちょっとお茶目です。
ちなみに左は1989年のF350はラジエーター及びフュエルタンク切り替えバルブの交換。
この頃のフォードトラックはタンクが二つ付いていて切り替えが出来たのですね。
2台目はは1999年F350、エンジンハンチングして時々止まる。 こちらはアイドル・エア・バルブの交換
3台目は2000年E350、この車は2WDを4WDに改造、さらにリアをデューり改造したものです。
こちらはフロントブレーキキャリパーのO/H。
4台目は弊社売り物の1993年F150。
5台目は2000年GMCサバナ、車検のご入庫です。
ちなみに手前にある1980年のコルベットは車検のご入庫です。
今回のトゥーラン、走行上異常は感じられないけどチェックエンジンランプ点灯で入庫されました。
まずはAUTELの汎用テスターにて診断。
コード05120:EGRバルブ回路に不具合有りと診断。
理想空燃費に近づけ効率よくエンジンの出力を上げるというのが電子制御のメリットではあるのですが、同時にシリンダー内の燃焼温度が上昇し窒素酸化物(NOx)の発生を促してしまします。 EGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブは吸気側と排気側の間に位置しており、一度燃焼された酸素濃度の低い排気ガスを吸気側に混ぜることにより燃焼温度を下げNOxの発生を抑制しようという装置です。
写真で見てもわかるようにフォルクスワーゲンはステップモーター式のEGRバルブを採用しております。
今回は内部のギア欠けが原因でEGRバルブが開かなくなり警告が点いたものですが、バルブが閉じた状態で固定されているため異常を感じられなかったのでしょう。 バルブが開いて止まっていたらアイドリングが不安定になり、走行上支障を喫していた物と思われます。
バルブ交換後、フォルクスワーゲンやアウディーの専用テスター にてバルブ設定を行い作業完了となりました。
今回ご入庫のアウディA5は高速道路での走行後に“トランスミッション故障”のメッセージが点灯。 その後変速がぎくしゃくするという内容です。
故障診断によるエラーコードは8040:クラッチ温度上昇によるトルク制限、断続的と出ています。 症状が時々ということもあり、原因究明が困難になることが予想されます。
弊社での走行テストでは異常は確認できません。 お客様に相談のうえオイルパンを脱着し湿式クラッチが焼けた形跡がないかを確認したところ、オイルに焼けた形跡はなく、クラッチにも異常は見られません。 メカトロ基盤に問題ありと判断しウィークポイントも含めリペアご高速道路にて走行テストして問題解決とあいなりました。
さて、今回入庫してきたZ4は冷間時エンジンに負荷をかけると吹け上がりが安定しないうえエンジン警告灯が点灯してひまったという症状です。
まずはISTAにて診断、高圧フュエルポンプ異常エラーを確認。
圧力センサーのデーターを見ると従来50bar位で安定しなければならない燃圧が不安定になっています。
BMWを含め多くの車で採用されている直噴は現在主流となりつつあります。 シリンダー内に直接燃料を噴射させることにより、燃料と空気の割合を理想空燃比に近づけるのみならず燃焼室内の温度を下げることにより圧縮比を上げ、パワーや燃費の向上といった視点より開発されたシステムです。 ただ、シリンダー内の圧力は50~200気圧と非常に高圧となるため、燃料を加圧するためのポンプ、さらに高圧でも細かい制御が可能なインジェクターを要します。 今回の故障はこの高圧フュエルポンプの吐出が不安定になりエンジンのふけ上りが安定しなくなったものです。
インテークマニホールドの下に金色に光っているのが高圧フュエルポンプ。
マニホールドを外した状態です。
右が新品のポンプ、左が不具合が発生しているポンプになります。
交換後再度燃圧力を測定、アイドリングにて50barにて安定。
走行テスト後納車となりました。
時代が進むとともに車が進化し、便利な機能にならされてしまうのは致し方のないこと。
今回はBMW3.0CSのドアロックをキーレスで開閉できるようにしたいというご依頼。
構造は至ってシンプルなので一度内貼りを外してから見てみるという事で作業を開始しました。
ロックメカニズムの固着がひどく、こちらはしばらく灯油に漬け置き。 動きもスムーズになり組み込んで作業完了。
動きがスムーズになったロックメカに済みに社外のドアロックアクチュエーターを取り付けます。
今回のいたずらはうまくいったとお客様満足していただきました。
マニュアルトランスミッションの基本構造を残しつつオートマチックトランスミッションのように自動変速の開発が進み、欧州ではデュアルクラッチトランスミッションが主流になりつつあります。 しかし、まだまだ開発途上の段階のようで非常にトラブルが頻発しているのも事実です。 今回のご入庫はアウディS4のトラブルで偶数のギア及びリバースが入らないという症状です。
原因はメカトロニクスの不具合。 アウディ、VWに搭載されている7速DSGの殆どのトラブルはこのメカトロニクスが原因です。 こちらの部品ディーラーにて交換すると70万円くらいかかります。 今回はリペアにて30万円くらいで収めることが出来ました。 この症状以外にも変速がぎくしゃくする、車両の発進時に違和感がある等の問題が発生しているようでしたら一度ご相談ください。
今回入庫いたしましたのは2013年のロータス・エヴォーラ、IPSトランスミッションオイルの交換依頼です。
調べてみたところ、乗っているのはアイシン6速A/T。 基本的にはトヨタ純正WSオイルが対応なのですがサーキット走行をされるとのことでこれでは頼りない。 そこで、アッシュFSにてストレーナーも含めての交換をいたしました。 オイルクーラーが前方にあり、途中ミッションの冷却システムには珍しいサーモスタットを入れていることもあり、フラッシングもかねて17リットル程使いました。 通常走行では純正オイルと比べてシフトアップのつながりが滑らかになりました。 耐久性の高いオイルなので、サーキットでもいい走りをしてくると確信します。
メルセデスBクラスのCVT(722.8)変速不良です。
ミッション内部にあるエレクトリカルプレートの不具合により温まると変速異常が発生してしまいます。
部品としてはバルブボデーASS’Yでの供給しかなく、高額になるため海外にてエレクトリカルプレートの修理を依頼しました。
下はバルブボデーが外れたミッションを下からとった写真です。
左中央部に左右からプーリーのようなものに挟まれた金属で来たベルトのようなものがあります。
このプーリーの幅を換えることによって変速させているのですが間のベルトが海外ではよく破損するとのことです。
ちなみにこのベルトは日本製です。
ちょっと古いのですがBMW525 E39 エンジン警告点灯にて入庫
早速BMW純正テスターISTAにて診断、P0174混合気が薄すぎると表示。
インテーク側にて二次空気を吸っているのだろうと調べたのですが原因が解りません。
そこで去年ラスベガスのSEMAショーにて購入したこちらのスモークテスターにて点検。
最初は気がつかなかったのですが、なんとバルブカバーより煙が上がってきました。
この写真だとわかりにくいですね。
オイルフィラーのキャップを外すと煙が出ているのがよくわかります。
スモークテスターはミネラルオイルを加熱し煙幕ををつくります。
その煙をインテーク内に注入し漏れを特定することができます。
BMWのエンジン内部は絶えず負圧を保っているのでバルブカバーの隙間が二次空気を吸い燃料を薄くしたものと思われます。
メルセデス・ベンツ、7速722.9の定番であるスピードセンサー不良にるエマージャンシーモード(3速固定)です。
スピードセンサーはエレクトリカルプレートに内蔵されているためプレートごとの交換になります。
下の写真が新旧のエレクトリカルプレート
新しいものは品番変更になっており対策となっているようです。
写真では見づらいのですがプレート右上に古い方には”2”、新しいものには”3”と印字されています。
初期の7速にはこの番号が”1”と印字されているものがあり、この場合はメカトロそっくりの交換となります。
下の写真はコンダクタープレートとバルブボデーが一体となったメカトロです。
エレクトリカルプレートを交換するにあたり正しく車両に取り付けられているコントロールユニットのバージョンを認識させるためSCN(Software Calibration Nuber) の入力を伴います。
弊社ではオンラインにてSCNを入手しエレクトリカルプレートを正しく車両に認識させることができます。
最後にミッション本体に取り付けられてメカトロです。
ミッションが突然変速しなくなってしまったら一度お問い合わせください。