BMW Z4 吹け上がらない (ハイプレッシャーポンプ不良)
さて、今回入庫してきたZ4は冷間時エンジンに負荷をかけると吹け上がりが安定しないうえエンジン警告灯が点灯してひまったという症状です。
まずはISTAにて診断、高圧フュエルポンプ異常エラーを確認。
圧力センサーのデーターを見ると従来50bar位で安定しなければならない燃圧が不安定になっています。
BMWを含め多くの車で採用されている直噴は現在主流となりつつあります。 シリンダー内に直接燃料を噴射させることにより、燃料と空気の割合を理想空燃比に近づけるのみならず燃焼室内の温度を下げることにより圧縮比を上げ、パワーや燃費の向上といった視点より開発されたシステムです。 ただ、シリンダー内の圧力は50~200気圧と非常に高圧となるため、燃料を加圧するためのポンプ、さらに高圧でも細かい制御が可能なインジェクターを要します。 今回の故障はこの高圧フュエルポンプの吐出が不安定になりエンジンのふけ上りが安定しなくなったものです。
インテークマニホールドの下に金色に光っているのが高圧フュエルポンプ。
マニホールドを外した状態です。
右が新品のポンプ、左が不具合が発生しているポンプになります。
交換後再度燃圧力を測定、アイドリングにて50barにて安定。
走行テスト後納車となりました。