マニュアルトランスミッションの基本構造を残しつつオートマチックトランスミッションのように自動変速の開発が進み、欧州ではデュアルクラッチトランスミッションが主流になりつつあります。 しかし、まだまだ開発途上の段階のようで非常にトラブルが頻発しているのも事実です。 今回のご入庫はアウディS4のトラブルで偶数のギア及びリバースが入らないという症状です。
原因はメカトロニクスの不具合。 アウディ、VWに搭載されている7速DSGの殆どのトラブルはこのメカトロニクスが原因です。 こちらの部品ディーラーにて交換すると70万円くらいかかります。 今回はリペアにて30万円くらいで収めることが出来ました。 この症状以外にも変速がぎくしゃくする、車両の発進時に違和感がある等の問題が発生しているようでしたら一度ご相談ください。
今回入庫いたしましたのは2013年のロータス・エヴォーラ、IPSトランスミッションオイルの交換依頼です。
調べてみたところ、乗っているのはアイシン6速A/T。 基本的にはトヨタ純正WSオイルが対応なのですがサーキット走行をされるとのことでこれでは頼りない。 そこで、アッシュFSにてストレーナーも含めての交換をいたしました。 オイルクーラーが前方にあり、途中ミッションの冷却システムには珍しいサーモスタットを入れていることもあり、フラッシングもかねて17リットル程使いました。 通常走行では純正オイルと比べてシフトアップのつながりが滑らかになりました。 耐久性の高いオイルなので、サーキットでもいい走りをしてくると確信します。
メルセデスBクラスのCVT(722.8)変速不良です。
ミッション内部にあるエレクトリカルプレートの不具合により温まると変速異常が発生してしまいます。
部品としてはバルブボデーASS’Yでの供給しかなく、高額になるため海外にてエレクトリカルプレートの修理を依頼しました。
下はバルブボデーが外れたミッションを下からとった写真です。
左中央部に左右からプーリーのようなものに挟まれた金属で来たベルトのようなものがあります。
このプーリーの幅を換えることによって変速させているのですが間のベルトが海外ではよく破損するとのことです。
ちなみにこのベルトは日本製です。
ちょっと古いのですがBMW525 E39 エンジン警告点灯にて入庫
早速BMW純正テスターISTAにて診断、P0174混合気が薄すぎると表示。
インテーク側にて二次空気を吸っているのだろうと調べたのですが原因が解りません。
そこで去年ラスベガスのSEMAショーにて購入したこちらのスモークテスターにて点検。
最初は気がつかなかったのですが、なんとバルブカバーより煙が上がってきました。
この写真だとわかりにくいですね。
オイルフィラーのキャップを外すと煙が出ているのがよくわかります。
スモークテスターはミネラルオイルを加熱し煙幕ををつくります。
その煙をインテーク内に注入し漏れを特定することができます。
BMWのエンジン内部は絶えず負圧を保っているのでバルブカバーの隙間が二次空気を吸い燃料を薄くしたものと思われます。
メルセデス・ベンツ、7速722.9の定番であるスピードセンサー不良にるエマージャンシーモード(3速固定)です。
スピードセンサーはエレクトリカルプレートに内蔵されているためプレートごとの交換になります。
下の写真が新旧のエレクトリカルプレート
新しいものは品番変更になっており対策となっているようです。
写真では見づらいのですがプレート右上に古い方には”2”、新しいものには”3”と印字されています。
初期の7速にはこの番号が”1”と印字されているものがあり、この場合はメカトロそっくりの交換となります。
下の写真はコンダクタープレートとバルブボデーが一体となったメカトロです。
エレクトリカルプレートを交換するにあたり正しく車両に取り付けられているコントロールユニットのバージョンを認識させるためSCN(Software Calibration Nuber) の入力を伴います。
弊社ではオンラインにてSCNを入手しエレクトリカルプレートを正しく車両に認識させることができます。
最後にミッション本体に取り付けられてメカトロです。
ミッションが突然変速しなくなってしまったら一度お問い合わせください。